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令和3年 新春のご挨拶

2021.01.01 金精軒からのお知らせ

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新年あけましておめでとうございます。

 

令和3(2021)年が始まりました。

高浜虚子の俳句に「去年今年貫く棒の如きもの」との句があります。過去、私の解釈(思い)は年の改まりがあっても昨日と今日は時の延長線上にありそれぞれ一人一人に思いと意思があり世を生きてゆく。との感がありました。そのベースは、世の中(世界)は自然の摂理のなかで時は不変。との認識でした。

さて、これは虚子の78歳の時の俳句です。

虚子の生まれは明治7年、85歳昭和34年に没しました。

上記の俳句は昭和25年の俳句ですので虚子75歳ころの俳句です。

明治・大正・昭和は日本が大変な変革を繰り返していた時期になります。その歴史背景を思いこの俳句を重ねると世界は自然の摂理の中で不変。との考えが全く逆に受け止めるようになったのです。

その最大の要因はコロナですが、振り返ると阪神淡路大震災、ところ変わり来襲する集中豪雨は日本のみならず世界中で発生する異常気象。東日本大震災。そして2020年の新型コロナ禍。

虚子の生きた年数より私のほうが浅いのに自然災害でこれだけ世の中(世界)に変動があり尚、テロが蔓延する今を見ると第二次世界大戦後の冷戦時代の世の中の方が平和であったような感慨を持ってしまう。1918年のスペイン風邪(発端はイタリア)が第一次世界大戦を収束させた大きな一因であったことを観ると、あながちこのコロナ禍は様々な思想(宗教)テロを収束させる一因になりえるかもしれない。その環境の中で今までにない人類の融和が醸成されてゆくのでは。

と考えると「貫く棒は」時ではなく、私だと気づき始めた。

そんな思いが始まった令和3年です。

是非、激変の世の中で貴方自身の普遍性を貫いていただきます様。

ご自愛ください。

                                                                                  令和3年 元旦            金精軒 店主