国産漆の森づくりまであと10年
2023.05.29 畑・里山保全プロジェクト
里山保全プロジェクト
「里山再生もりもり団by金精軒」活動記録(2023.5)
私たちの命の源であるお水は、周辺の山々のおかげであり、山の保全活動は未来に残す田舎づくりには欠かせません。
自然に育った木々は、きちんと手入れをしないと山は荒れ果て、土砂災害や景観を悪くする要因になります。美しい里山を作るのには手間も時間もかかりますが、未来に残したい北杜市の風景があります。
そして「日本の元気は田舎が作る」その想いを描きつづけ、お菓子をつくる世界観で気が付かされた、我々が大切にしているビジョンです。
金精軒が管理する里山で植林された漆はおよそ1200本。
足掛け7年、まず3年は木を切るところから始まりました。
今日は雑草にやられないよう、年に数回の草刈りです。普段はお菓子をつくる社員も田舎くらしで草刈りはお手の物(?)とはいえ、広大な山の草刈りは容易ではありません。
漆の木に鹿よけのネットを巻いたり、まるでお菓子屋さんとは思えませんね。
漆の木を植樹するのは国産漆がほとんど手に入らなくなり、国宝の建築物に塗布する漆ですら外国産であるところから誘因されます。
山梨は漆の産地ではありませんが、元々の山の持ち主が漆を植樹していた痕跡を発見したことで、江戸時代は山梨に1万平米もの漆山が存在した文献に辿り着いたそうです。
国産漆は質が良く、やはり輸入物とは異なるとのこと。
「いつか北杜市産の漆が、国宝に使われたらいいな」
美しいだけでなく価値ある里山を目指すと、社長のお話でした。